2009年3月3日(火)17時0分配信 夕刊フジ
自民党の小泉純一郎元首相が、麻生太郎首相への“攻撃中止”宣言を行った。これまで、「最近の首相の発言には、怒るというより笑っちゃうくらい」「首相が前から鉄砲を撃っている」などと激しい口調で批判していたが、一体どうしたのか。永田町では「小泉敗北説」から「目的達成説」「小休止説」などが流れているが…。 「俺はもう(次期総選挙に出馬せず)辞めるんだから、政局のことは言わない。これから戦うあんたらが、政局はやればいい」 2日夜、小泉氏は都内の日本料理屋で開いた会合でこう語った。呼びかけ人である伊藤公介元国土庁長官のほか、塩崎恭久元官房長官や小野次郎衆院議員など、首相と距離を置く自民党議員約10人が参加していた。 小泉氏は最近、首相の郵政民営化見直し発言を猛烈に批判。定額給付金関連法案の衆院再議決にも異論を唱えるなど、「反麻生」の姿勢を強めていただけに、永田町は「真意は何か?」と騒然となった。 自民党幹部は「小泉氏の敗北だ。モスクワで、再議決のための衆院本会議を『欠席する』と発言したのがミスだ。郵政民営化を堅持するだけならば賛同者もいたが、公明党が言い出した定額給付金に反対すれば選挙協力を失いかねないため、チルドレンも小泉氏から距離を置いた。恥をかかぬよう、再議決前に『撃ち方止め』を宣言したのだろう」と分析する。 これに対し、同党ベテラン秘書は「小泉氏は目的を達成したのだろう」といい、こう続ける。 「先日、飯島勲元政務秘書官が『あれは計算したものではない』と話していたが、小泉発言は、自らの実績(=郵政民営化など)を否定し、暗部を暴こうとする首相に『怒り』と『恐怖』を感じて発せられたようだ」 「その後、中川ヘロヘロ会見の影響もあり、内閣支持率は10%前後の退陣水域まで落ちた。小泉改革の暗部を探ろうとする捜査当局の動きも足踏みしている。『これ以上、追い詰めることはない』と判断したのでは」 政治的駆け引きが終わったという指摘だが、別の見方もある。 先の会合で、一部議員の「これからも近くにいてほしい」という要請に対し、小泉氏が「環境と経済成長、食の安全の3分野をやっていく」と語ったことがミソだという。 自民党中堅議員は「この3分野は今後の政治の焦点となる。小泉氏はまだまだヤル気だ。国家戦略をテーマとする勉強会を開くことで一致したというし、政局を話さない発言にしても、一定の期限を付けたという情報もある。首相が外交日程を次々に入れ、しばらく政局がないことを見抜いたのだろう。夏にもう一度、小泉政局があるはずだ」と語っている。
以下個人的見解
定額給付金関連法案が参議院本会議で否決され、衆議院本会議で三分の二以上の賛成で再可決、成立する運びだ。執行部は朝から小泉チルドレンの造反をおさえるとのこと。一体どうなるか。小泉前首相のロシアでの発言は行き過ぎたのか。引退する方だからすでに一定の限界があるのだろう。それにしても西松建設の裏金をめぐる事件が献金問題で民主党に波及するとは驚きだ。民主党の有利な選挙体制に入っていたのに真に国民が信頼できる政党が無くて困ったことだ。これで総選挙がはやまるのか。麻生首相には得になるのだろうか。政界はますます混沌としてきた。

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