2009年2月18日水曜日

麻生自民党にあと1回だけ残された解散タイミング

麻生自民党にあと1回だけ残された解散タイミング
2009年2月17日(火)10時0分配信 日刊ゲンダイ
 与党の国対関係者が嘆いた。「小泉発言で、また解散シナリオが狂ってしまった。4月に予算を成立させ、定額給付金が配られる頃に投票日というスケジュールが麻生総理に残された唯一の解散シナリオだったが、小泉さんが『3分の2の再議決を使ってまでもやるものか』と定額給付金をクサしたことで、有権者は一段と給付金に疑いをもった。総理の思惑はまた遠のいたということだ。小泉発言は、麻生総理の“やぶれかぶれ解散”封じといっていい」 定額給付金の集票効果は完全に色あせた。だが、麻生首相はもうひとつの“選挙特効薬”を握っている。知る人ぞ知るだが、側近の山口俊一首相補佐官がポロッと口を滑らせた「予算成立後の補正提出」である。 与党内では「次の補正ぶち上げが解散の最大チャンス」が常識となっている。山口補佐官はそのタネ明かしをしてしまったわけだが、問題はその補正の中身。麻生首相を支える菅義偉選対副委員長や安倍晋三元首相が考えているのが「政府紙幣」と「無利子国債」だ。これも異論が多いが、野党幹部はこう警戒する。「定額給付金は額がひとり1万2000円と少なすぎるから評判が悪い。だが、政府紙幣を100兆円、いや半分の50兆円発行して、マイナスGDPの穴埋めをすると自民党に公約されたら、総選挙のムードは変わるかもしれない。財務省や、その息のかかった伊吹元幹事長、津島党税調会長は猛反対だが、自民党は選挙で負けたら、政権交代で公約もパーにできるだけに、“ダメもと”で無責任に打ち上げやすい。そこがわれわれには頭の痛いところだ」 だが、郵政民営化のブレ発言に続く、小泉カクラン戦法で、麻生首相の党内求心力はゼロに近くなった。「政府紙幣という秘策も解散も遠のいた」(前出の国対関係者)とのことで、万事休すだ。(日刊ゲンダイ2009年2月14日掲載)
20日過ぎには小泉さんがロシアから帰ってくるのでそれまで待って参議院で論議するらしいが、定額給付金の支給に必要な08年度補正予算関連法案を人質にして、参議院で審議を始めるとかしないとかなどの小さな政治はご免だ。日本ばかりでなく、世界が明日どうなるのか先の見通せない大不況の時代なのだ。突然の小泉発言で、民主党も政局にするのには困難になった。政治も社会も一寸先が闇だ。

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