2009年5月7日木曜日

新型インフルエンザはなぜメキシコに集中するのか

豚インフルエンザから変異した新型インフルエンザが世界各地で感染拡大しつつあるが、依然として重症者がメキシコに集中している。
 メキシコ当局が5日までに確認した感染者は866人、死者26人にのぼる。しかし米国とカナダの死亡者や重症者がメキシコの被害に比べてきわめて少ない。メキシコの「最初の感染者」とされる5歳児が症状を訴えたのは3月下旬であるが、「新型インフルエンザ」はもっと前から大規模に進行していたはずだ」とマーチン・ブレイザー(元米感染症学会会長・ニューヨーク大学医学部長)はみる。「メキシコで感染者が数百人しかいなかったら外国人旅行者が感染する可能性は極めて少ない。新型インフルエンザが2月半ばに現れたとすれば、感染者はすでに数万人の可能性もある」という。
チャンWHO事務局長は「死亡例は診察が遅れたことが原因」で「死亡した患者は発症後5-7日過ぎるまで病院での診察を受けていない」と指摘している。
これらを考慮すると、現在、メキシコには極めて感染者が多いのではないか。したがってメキシコに旅行するのは大変危険であるし、メキシコからの直行便も当地での新型インフルエンザの流行が沈静化するまで即刻、休航する必要がある。
(日本経済新聞による)

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