2009年5月1日金曜日

選挙のためなら…麻生自慢の補正予算に“粉飾”疑惑

麻生首相自慢の補正予算案に“粉飾疑惑”が浮上している  過去最大の補正予算案に“粉飾疑惑”が浮上している。政府は、2009年度の実質GDP(国内総生産)の成長率見通しをマイナス3.3%に下方修正。景気が悪くなれば、税収も減るはずだが、補正予算案では税収の減額補正を行っていないのだ。「減額補正をすれば、国債の発行額を増やすことになる。国の借金を増やすことは総選挙にマイナスと判断して見送ったのだろう」(野党有力筋)。借金を少なく見せかけての大盤振る舞いは確かに、粉飾といえそうだが…。  政府が提出した09年度補正予算案は、財政支出が過去最大の14兆6987億円。麻生首相は経済危機克服のために大盤振る舞いしたことをアピールした。  しかし、“金欠病”のなかでの編成だけに、新たに国債を10兆8190億円(建設国債7兆3320億円、赤字国債3兆4870億円)追加発行する。これは、国民1人当たり10万円ほどの借金を背負わせて組んだ予算案といえる。しかも、補正予算案で大盤振る舞いをする代わりに登場してきたのが、消費税率の引き上げでは“詐欺師”もいいところだろう。  国民を欺くような補正予算案には、実はもう1つのインチキが隠されているという。それが「税収の減額補正の見送り」だ。  政府は27日、実質GDPの成長率見通しを、ゼロ成長からマイナス3.3%に大幅に下方修正。09年度当初予算では46兆1030億円の税収を見込んでいるが、政府経済見通しの下方修正によって税収も大幅に減ることが予想され、補正予算案で税収を減額補正する必要がある。ところが、政府はこれを見送ったのである。  大手シンクタンクのエコノミストは「09年度の税収は当初予算の見込み(約46兆円)よりも4兆~10兆円ほど減額となりそうだ」と指摘する。  なのになぜ、税収の減額補正をやらないのか。野党有力筋がそのあたりをこう解説する。  「今回の補正で税収の減額補正をやると、その穴埋めとして赤字国債を多く発行しなくてはいけない。補正で大盤振る舞いをしたのはいいが、借金も急増ではイメージが悪く、総選挙にも響きかねない。そこで、減額補正を総選挙後に編成するだろう第2次補正に先送りし、借金を少なく見せかけようとしているのでしょう」  28日の衆院代表質問でも、民主党の鳩山由紀夫幹事長が「国債の増発がさらに必要になることを隠して選挙をやろうとしているのではないか。これは粉飾ではないか」と質問。麻生首相は「税収は厳しい状況にあり、現時点で(税収を)見積もるのは難しい。粉飾ではない」と答弁した。  なんともインチキ臭さが漂うが、先のエコノミストはこう指摘する。  「税収の減額補正の先送りをみても分かるように、麻生首相は総選挙のためなら何でもありという感じです。そのツケは結局、国民が背負うことになる」  麻生政権のもと、庶民の暮らしは果たしてよくなるのだろうか…。

0 件のコメント:

コメントを投稿