2009年4月11日土曜日

麻生が仕掛ける居座りの隠しダマ(1/2)


麻生が仕掛ける居座りの隠しダマ(1/2)
文藝春秋4月10日(金) 12時 5分配信 / 国内 - 政治
 反転攻勢につなげる数少ない政策の隠しダマ――。首相・麻生太郎はそのお披露目の初会合を四月十三日にセットした。三月下旬、執務室の壁に貼った大きなカレンダーを眺め、熟考した末に命じた。「発表するのは四月二日のG20金融サミットから帰国してからにしよう」
 二〇〇九年度予算と歳入関連法案は三月二十七日に成立した。麻生は暫定関税定率法案など「日切れ法案」の成立も待ち、三十一日夕に記者会見して二十兆円の需給ギャップを埋める追加経済対策の策定を表明。その足でロンドンで開かれるG20に向け出発する段取りを描いた。そこで経済危機対応の国際協調を確認したうえで、四月十三日からの週には追加経済対策を決定。財政出動を具体化する○九年度第一次補正予算案は五月の連休明けに国会に提出する想定である。
 隠しダマは足元の景気をテコ入れする追加経済対策を軌道に乗せてから、満を持して打ち上げるのが効果的だ。麻生がそう計算し満を持して立ち上げるのが、年明けから密かに謀ってきた首相直属の有識者会議「安心社会実現会議」だ。
「衆院選では政党間の違いをきちんとさせるべきだ。我々は景気がある程度きちんとしてきたら、消費税を含む税制の抜本改革を第一に言わなければならない」

 麻生は三月十三日の内閣記者会のインタビューで、衆院選の争点を巡ってこう言い切った。景気対策は「実行するもの」で、「選挙で問うもの」ではない。麻生がそう断じ、民主党との「違い」の第一としてなお消費税率引き上げにこだわる姿には自民党内で真意を訝る声が渦巻いたが、その裏でこの「安心社会実現会議」構想を温めていたのだ。

 六月までの短期集中討議で、麻生の口癖である「中福祉・中負担」の国家の将来像や「官と民」「公と私」の役割分担にまで遡って「安心社会」のイメージを描く。衆院選では増税より、その使い道となる年金、医療、介護と言った社会保障の機能強化の分かりやすい工程表を前面に打ち出す思惑である。

 麻生と二人三脚で仕掛けたのは「経済総理」の異名を取る財務・金融・経済財政担当相の与謝野馨だ。座長に白羽の矢を立てたのは電通最高顧問の成田豊。座長代理は東大大学院教授の吉川洋。メディア界から読売新聞主筆・渡邉恒雄、労働界から連合会長・高木剛、官界OBから前検事総長の但木敬一に元財務次官の大和総研理事長・武藤敏郎……。与謝野から打診を受けた一人は委員の顔ぶれを知ると「これは誰が見ても与謝野人脈そのものではないか」とうなった。

 後見人の渡邉は言うまでもない。成田や高木は与謝野と同じ東大野球部出身。吉川は経済財政諮問会議の民間議員で消費税増税の理論的支柱だ。私立開成高校の同級生だった但木と武藤は与謝野の強力な官僚人脈の中枢に位置する。特に目を引くのは但木。東京地検特捜部と民主党代表・小沢一郎の全面対決の最中、前検事総長が麻生主導の有識者会議に参加することの重みに気づかぬ者はいない。

 党側では与謝野の盟友、政調会長代理の園田博之が会議の投じるボールを受けて「安心社会マニフェスト」を仕上げる役割分担となる。常設の諮問会議を別とすれば、麻生がこの手の首相直属の有識者会議を設けるのは初めてだ。並々ならぬ意欲がにじむと同時に、もう一つ、重要な含意があった。

 麻生や与謝野が参加を働きかけた有識者からは当然ながら「解散はないのか」「政権は持つのか」などの疑念も投げかけられた。これだけの顔ぶれを集めておいて、ろくに会議も開かず、議論もせずに衆院解散・総選挙になだれ込めるはずがない。委員たちには「会議は六月までで一区切り」と説明された。つまり、七月八~十日のイタリア・マッダレーナ島でのG8サミットと、同十二日の東京都議会議員選挙までは現政権を維持したい。それが麻生の無言のメッセージだった。

「景気や雇用対策への国民の希望は極めて高い。きちんと対応しなければならない。言うだけで実行できなければ『何だ』となる。今の段階で(解散・総選挙が)五月とか六月とか申し上げる状況ではない」

 麻生が三月十五日のNHK番組「総理にきく」で景気対策を第一とし、解散を急がない姿勢をにじませた裏には、追加景気対策と「安心社会実現会議」を頼りに七月まで居座りたいという基本線が見え隠れしていた。

■トロイカ崩壊が始まった

 死に体同然だった麻生に一息つかせたのは東京地検特捜部だ。三月三日、小沢の公設第一秘書・大久保隆規を西松建設側の政治団体からの献金を巡る政治資金規正法違反で逮捕、二十四日に起訴した。西松からの企業献金と知りながら、ダミーの政治団体からの寄付を装い、小沢の政治資金管理団体「陸山会」の収支報告書に虚偽の記載をした疑いである。

 政権交代ムードが高まる中での次の首相候補への痛撃には民主党内外から「国策捜査ではないか」と検察批判が渦巻いた。だが、「政治とカネ」を巡って検察当局と刑事裁判で全面対決している政治家が、衆院選を経て首相の座に就くなど国家の姿としてありえないのも現実だ。

「色々な動きが出るかもしれない。もう少し時間を取ってから判断を下すほうがいいのではないか」

 二十四日夜、大久保の起訴状を精査して代表続投の意向を固め、民主党本部に入った小沢に代表代行・菅直人は一対一での面会を求めると、待ったをかけた。辞任を求めたのと同じである。幹事長・鳩山由紀夫がおっとり刀で割って入り、参院議員会長・輿石東も加わった三役会議。菅が再び小沢に自重を促そうと口を開くと、鳩山が遮った。

「そういう話ならこの後の役員会、常任幹事会の場でしてほしい」

 小沢体制をけん引してきたトロイカが崩れ始めた瞬間だった。ここで小沢と一線を画すことで、フリーハンド確保を探ろうとした菅。小沢との一蓮托生を選び、続投宣言の地ならし役を買って出た鳩山。ポスト小沢をにらむ二人の戦略は明確なコントラストを描いた。

 続く役員会。小沢の続投表明を、正面に座る政調会長代理・福山哲郎が「世論が今後、どう動くか分からない。衆院選で政権交代を果たすことが第一の目標だ」とけん制した。常任幹事会では福山と同じ京都が選挙区の副代表・前原誠司が「国民に疑念が残る中で、すんなり『了』とは行かない」。最高顧問・渡部恒三も「世論を聞いて、選挙に勝てるかどうかで判断してほしい」と続いた。小沢にゲタを預けたようでいながら、いずれも遠まわしの辞任要求にほかならなかった。

「あくまで総選挙での勝利を前提に何事も考えて行きたい。代表を続けることがプラスかマイナスかは私には判断できない。国民の受け取り方次第だ」

 小沢は午後九時半からの記者会見では低姿勢に徹し、「大勢の国民の皆様から温かい励ましをいただいた……」と「不覚の涙」を二度、三度と拭って見せた。検察の不当捜査には屈せないと代表にとどまる意向を力説する半面、狭まる党内の包囲網を意識し、衆院選への影響を引き続き見極める姿勢をにじませざるを得なかった。鳩山も二十六日、小沢と向き合うとこう告げるより他なかった。

「衆院選が近づき、(代表が小沢のままでは)政権交代が難しいと判断した時は、共同責任を取りましょう」

――(2)に続く

(文藝春秋2009年5月特別号「赤坂太郎」より)

2009年4月10日金曜日

メガバンク赤字転落は5月危機の前兆



メガバンク赤字転落は5月危機の前兆
2009年4月10日(金)10時0分配信 日刊ゲンダイ
●貸し渋りが止まらず大量倒産も 投資家が迷っている。 6日、海外の株高や円安を受けて、東京市場は4日続伸し、日経平均株価は一時8992円と3カ月ぶりの高値水準まで上昇した。しかし、後場に入ると、ジリジリと下げて8857円で終了。9000円台回復を目前にしながら反落したのは、「急反発への警戒感が強まった」(証券幹部)ためだ。買い上げるべきかどうか判断に迷った投資家が、利益確定を優先したことがうかがえる。 問題は今日以降の相場の行方だ。注目は、今週から始まる米国の1―3月期決算。その良し悪しが日本株を直撃する。アルミ・貴金属最大手のアルコア、来週には半導体最大手のインテル、シティグループなどの決算がカギを握る。「NYダウが短期間で20%以上も上がっているため、シティなど金融機関の決算に敏感に反応しやすい状況にあり、市場は波乱含みの展開を予想している」(外資系証券関係者) 下旬には、日本企業の09年3月期連結決算が出てくる。「赤字決算が予想される自動車や家電など輸出産業が市場を左右する。これら業種の中で相当厳しい数字を出す会社があるとされ、その衝撃は同業他社にも波及するとみられています」(前出の証券幹部) そして為替だ。6日は円売り・ドル買いが進み、5カ月半ぶりに1ドル=101円をつけて、輸出企業にとっては追い風が続いている。新光証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏がこう指摘する。「米G・サックスが1ドル=114円を予想しているが、ここまで円安が進めば、業績好転が見込める輸出企業株が主導になり、株価は上値を追う展開になるでしょう。しかし、実際には、一本調子で株価が跳ね上がるのではなく、主要企業の業績に大きく左右されるため、9000円台をはさんで揉み合う中、悪材料が重なって出るようなら8000円前後まで下落する局面は十分にあり得ます」 市場では5月危機の勃発が懸念されているが、「その前兆か」と警戒の声が上がっているのが、メガバンクの赤字転落だ。 三菱UFJに続いて、みずほ、三井住友の3メガバンクは09年3月期連結決算でそろって赤字に転落する見通しだ。6年ぶりの非常事態である。これでは貸し渋りが止まらないから、企業の大量倒産は避けられない。市場関係者の中には再び「7000円割れ」を危惧する声が依然としてある。上場企業約4000社の決算結果は、日本経済をどん底に陥れることになる。(日刊ゲンダイ2009年4月7日掲載)


情報漏洩は内部の人が起こす問題である

「まぐまぐ」から送信された論文です。情報漏洩に関する重要な内容を含んでいますので引用させていただきます。

情報漏洩は内部の人が起こす問題である
 個人情報保護法が施行されて4カ月がたつ中で、情報漏洩事故がほぼ毎日のように起きている。その象徴といえば、2004年1月に発覚したYahoo!BBの顧客情報漏洩事件だろう。 この事件では、約450万人分にものぼる顧客情報(信用情報は含まない、申込日、住所、氏名、電話番号、メールアドレスの5項目)がソフトバンクBB社の データベースから漏洩、そのデータを入手した人物がBB社にデータの買い取りを迫るという、きわめて悪質なものだった。  BB社のデータベースには、135人の社員または社員に準ずる者しかアクセスできない仕組みになっていたが、データベースにアクセスして脅迫者にデータを 流したのは、なんとBB社から業務委託を受けてBB社内部で働いていた人物だった。この人物は、アクセスに不可欠な正規のIDとパスワードを持っており、 先の135人の中に含まれていた。つまりこの事件は、紛れもなく“内部者”の手引きによる犯罪だったのである。  BB社の孫正義社長は謝罪会見の中で、「苦しい中で事業を立ち上げた仲間だという性善説的な考え方があった」ことがこの事件を誘発したとして、性悪説を ベースにセキュリティー対策を再構築することを約した。この情報漏洩事件が、まさに“人の問題”であったことを認めたこととなった。 孫氏の謝罪会見をまつまでもなく、“情報漏洩は人の問題”という認識は、IT企業に勤める人間の間では以前から常識だった。  私自身、米国のAOL、シスコシステムズといった世界でトップの地位を築いているIT企業に勤務した経験をもとに考えてみると、一流のIT企業ではハッキ ングによる情報漏洩はもはやありえないといっても過言ではない。一流のIT企業のサーバーには、世界中の名だたるハッカーが挑戦してくるが、セキュリ ティー対策はソフト・ハード両面において極限的なレベルに到達しており、ほとんどのIT企業が彼らを寄せつけないのが実態である。直感的な言い方になる が、ハッカーによる問題を1とすると、“内部の人の問題”が9というのが私の実感である。 こう書くと、「IT企業に勤める人のモラルはそんなに低いのか?」という邪推を招いてしまうかもしれないが、決してそういうことではない。 データベースは、IT企業のみならず多くの一般企業が所有しており、データベースを所有する企業には、IT企業と同様の情報漏洩リスクがつねに存在している。  要するに、他の業種でも情報漏洩事件は当然起こりうるのであり、実際、Yahoo!BB事件の陰に隠れて、表沙汰にならなかった他業種の情報漏洩事件も数 多くある。また、IT企業と一般企業の別なく、新聞沙汰にならないレベルの情報漏洩事件が頻発しているといってもいい状況なのである。


情報を流出させる5つの落とし穴
 情報漏洩事件の背景となる情報管理体制の不備とはいったい何だろうか。整理すると、以下の5点になる。(1)情報リテラシーが低い社員の存在  社員の情報リテラシーが低いと、無自覚のうちに情報漏洩を引き起こしてしまう場合がある。たとえば、BCCの使い方を知らない社員がいると、顧客や取引先 への同報メールによって顧客のメールアドレスはたやすく漏洩する。また、社員によるブログ、ホームページ、メルマガ、2ちゃんねるなど掲示板への書き込み 対策やウイルス対策が不徹底だと、社外秘の情報が簡単にネット流出してしまう。(2)PCの携帯とUSBメモリーの普及
 顧客情報の入ったPCを飲み会の席や電車の中に置き忘れてしまったり、顧客情報の入ったUSBメモリーやカードの紛失や盗難による情報漏洩が頻繁に起きている。(3)データ管理の外注の一般化
  データサーバーを自社で持つ企業が少なくなった。データサーバーが自社の管理下から離れることは、それだけで情報漏洩事件を招く要因のひとつとなる。さら に、激しい競争やコスト削減で疲弊した外注先の社員によるシステムの設計に問題があれば、情報漏洩事件・事故に直結するリスクとなる。
(4)外部からの不正アクセス、詐欺
 外部者による不正アクセス、スパイウエア、フィッシング、パスワードの盗難など、故意の犯行も依然として横行している。
(5)職場のストレス
 職場のメンタルヘルスが悪化すると、社員やアルバイト、派遣社員によって顧客情報が持ち出されたり、外部委託先・取引先からの情報漏洩事件が発生しやすくなる。
  さて、こうした背景で情報漏洩のリスクは高まるわけだが、先ほど述べたように、情報漏洩事件は9割方が“人のココロの問題”によって起きる。番号でいえ ば、(1)(2)(5)がこれに該当するが、このうち一番問題なのは(5)の「職場のメンタルヘルスの悪化」である。なぜなら、メンタルヘルスの悪化を背 景とする情報漏洩は、内部者による故意の犯行であるだけに、系統立てて対策を立てるのが難しいからである。
 で は、内部者が故意に情報を漏洩させる動機にはどんなものがあるのだろうか。図1は、情報漏洩事件を起こした社員の動機をまとめたものである。時代の風潮を 背景とする動機も見られるが、多いのは社員が職場で受けているストレスを原因とするものだ。そして、職場で受けるストレスは、その60%までが職場の人間 関係に起因するものであり、その筆頭は、なんといっても上司との関係である。
 上司との関係といっても、「上司が クールビズも実行できないズレた中年男だから」といったことだけがストレスの原因になるわけではない。ストレスとなる上司との関係には、「評価」が深く関 わっている。上司から納得のできる評価を得ていないと感じるとき、社員は最も大きなストレスを受ける。そして、この手のストレスが社員の間に恒常的に蔓延 するようになったのは、成果主義が一般化してからである。
図1:従業員による情報漏洩のメカニズム
●職務・キャリアへの不安
●若者による一攫千金の風潮
●給与や評価への不満
●TVゲームによる刹那主義の蔓延
●解雇宣告、セクハラ、パワハラ被害への仕返し
●上司や同僚とのコミュニケーション不全
●勝ち組・負け組の風潮
●過労から起こる判断力、倫理観の麻痺

●メンタルヘルスの悪化
●ストレス過多
●モラルの低下
●出来心

●社員・派遣社員による情報入手、持ち出し、紛失

●名簿ブローカーへの情報売却
●サイト・ブログ掲示板への掲載
●元上司・同僚への嫌がらせ、腹いせ
●競合他社への機密情報提供
●情報流失の事実をネタに経営者を恐喝
●転職する際に個人的に利用
  特に、外資系のIT企業などは3カ月ごとに評価を行うのが普通であり、短期間での評価であるだけに、評価指標は数字だけになりがちだ。年に1回の評価なら ば、「上期は突然競合が現れて苦戦したようだが、下期に入ってみごとに挽回した」といった納得感ある評価が可能になるが、短期間の評価では、数字の背後に ある原因、理由を斟酌した評価は不可能だ。
 それゆえに、成果主義が導入されている職場では、誰もが目に見える成 果を求めるあまり、どうしても殺伐とした空気が支配的になってしまう。そして、評価に絡む減給や異動、リストラなどのストレスで爆発寸前の社員はどの職場 にもいる。また、上司の側もストレスのはけ口としてセクハラ、パワハラ、不当な異動、解雇などの行為に及ぶことも多く見られるようになった。人間関係絡み のトラブルは、“仕返し”の一手段として情報漏洩行為を誘発する一因ともなっていくのである。
 また、ITベンチャー企業が脚光を浴びたり、会社のM&Aなどによって一攫千金を求める拝金主義の風潮が広まったこと、若い世代に見られる勝ち組・負け組のレッテル張りや不適職感が職場のモラルを引き下げ、出来心で情報漏洩行為を引き起こすリスクの温床となる。
 さらに、リストラによる人減らしがもたらした過重労働で仕事のストレスに押し潰されそうな社員が増加すると、通常の判断力と倫理観を麻痺させ、社員を刹那的に情報漏洩行為に向かわせてしまうリスクを高めることとなる。
  図2は、わが国の就業者6400万人の「うつやストレス」の状況を概観したものである。あくまでも推計値であることをお断りしておくが、自殺の多くはうつ 病が原因であり、自殺未遂者は自殺者のほぼ10倍いるというのが定説だ。さらに、本人が気づいていないストレス過多による軽度のうつ状態にある人は、 800万から1200万人が存在するといわれている。
職場に「GNN」を回復させよ
  人間は、うつ病を発症してしまうと自責感が強くなり、むしろ不正行為を行いにくくなる。ただうつ病の発症の手前では、イライラ感が高まる一方で判断力が麻 痺し、キレやすくなる。また不快な状況を紛らわそうと、アルコールやギャンブルに依存したり、職場でも刹那的に日頃の倫理に反する行為に走るケースが出て くることがある。
 ストレスのコントロールを失った社員の増加は、こうした事態を引き寄せるだけでなく、生産性を阻害するという意味でも真剣に取り組むべき経営課題だが、それを理解している経営者は残念ながら非常に少ないと感じている。
 では、いかにすれば情報漏洩行為を引き起こす職場のメンタルヘルスの悪化を防止できるのだろうか。
 まず最初に行うべきことは、職場のストレスを診断することだろう。どの部署や職種、世代にどのようなストレスが蓄積しているかがわかれば、組織単位での情報漏洩の危険性を前もって察知することができる。
  また、組織だけでなく個々の社員のストレスチェックも予防の観点から不可欠だろう。職場でも家庭でも随時可能な、ネットによるストレスチェックが理想だ。 さらに、カウンセリング、復職支援への相談などのEAP体制の整備、メンター制度の充実、メンタルヘルスに関する社内研修の実施など、経営者がとるべき対 策は数多くある。
 しかしながら、職場のメンタルヘルスにとって最も重要なのは、社員間の良好なコミュニケーショ ンではないかと私は考えている。成果主義への不満についても、上司が「私だって、3カ月という短期間の数字で君を評価するのは辛いことなんだ」などと、胸 襟を開いて部下に語りかければ、それだけで部下のストレスは軽減するだろう。言い換えれば、職場にGNNを回復することによってメンタルヘルスは向上し、 情報漏洩を予防できるのだ。
 GNNとは、義理・人情・浪花節の頭文字。かつて、わが国の職場にはGNNがあふれ ており、GNNによって社員はストレスを発散させ、良好な人間関係を維持してきた。情報漏洩事件の頻発は、米国の経営手法を表層的に模倣するだけではなく て、GNNの価値を再認識すべきであることをわれわれに告げていることを実感している。

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2009年4月9日木曜日






おや!?投資ファンドが優しく変身…強硬姿勢から一転

 どういう風の吹き回しか、「投資ファンド」が投資先企業に対し、給料引き上げなど従業員の待遇改善をブチ上げるようになってきた。これまでは、短期で利益を稼ごうとして、企業側に効率重視の経営を求めてきたのにである。180度の転身の背景には何があるのか-。 投資ファンドは、投資家から集めた資金で企業の株式などに投資し、配当や売却益を出資者に分配する。数年ほどの短期で利益を稼ぎ出そうとするため、経営陣に事業の効率化を強く迫ったり、自社株買いや増配など株主還元策を求めたりするファンドもあり、これらは「物言う株主」とも呼ばれている。 ところが、最近はその強硬姿勢を転換させているという。  独立系投資ファンドのいちごアセットマネジメント(東京都千代田区)は、高い株価を実現するために企業へ要求してきた自社株買いについて、取得した自社株を無償で従業員に割り当てることを提言。投資先の一部は前向きに検討しているという。【長期的価値重視】  1994年に来日し、日本通で知られる同ファンドのスコット・キャロン社長は「企業が長期的に成長するため、従業員に報いることが大事だ」と強調している。 米系投資ファンドのダルトン・インベストメンツ(東京都千代田区)は昨年11月、多額の資金を必要とする自社株買いそのものを当面、求めない方針を決定。収益悪化で投資先の資金の余力が乏しいとみて増配要求も見送り、委員会等設置会社への移行など企業統治の強化に交渉の重点を移すことにした。 米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドも、自社株買いなどを求める姿勢を和らげている。 【背景に景気悪化】  投資ファンドが姿勢を転換している背景には、世界的な景気悪化が影を落としているようだ。 「景気悪化が深刻化し赤字転落企業が続出するなか、短期の利益を確保するために投資先企業に高配当や高い株価水準の維持を厳しく求めても、企業側が対応できないのが実情だ。そこでファンド側も、企業の持続性や社会的貢献など長期的な価値を重視する方向に戦略を転換している」(証券アナリスト) これまでは、ファンド側の要求を企業側が敵対視して衝突するケースが多かったが、日本プロクシーガバナンスの白井正巳・シニアアナリストは「今年は両者の関係が変わる転換点になる」と指摘する。 また、ファンド側が従業員寄りの運営を求め始めたことで、日本企業の経営方針にも今後影響を与える可能性がある。 (夕刊フジ)

2009年4月8日水曜日

やるだけ損…インサイダー取引“最新”ハイテクで暴く



やるだけ損…インサイダー取引“最新”ハイテクで暴く
2009年4月6日(月)17時0分配信 夕刊フジ
 企業の内部情報を悪用した株式のインサイダー取引。証券取引等監視委員会の職員が日々、監視を続け、“怪しい取引”を追跡調査しては立件に結びつけている。ハイテクを駆使したインサイダー取引調査の現場をのぞいてみた。 市場の動きをみていると、「おやっ?」と思うことが度々ある。たとえば、ある大手電機メーカーが音響機器メーカーを完全子会社化したときのこと。夕刊フジはいち早くその動きを報じたが、大手電機メーカーの株価は夕刊フジが情報をキャッチして報じる数日前から上昇し始めた。あたかも、完全子会社化の情報が漏れていたかのような動きだった。 また、インサイダー取引の取り締まり対象には報道関係者も含まれる。関係者によると、経済に強いある報道機関の社員が“怪しい取引”をあまりにも繰り返したため、徹底マークしたこともあったという。 監視委で市場での取引に目を光らせているのが市場分析審査課だ。全国5カ所の財務局の担当者も合わせると、総勢約80人の審査官たちが証券市場の動きをウオッチしている。審査官は企業のM&A(合併・買収)や決算、株式分割など重要事実が公表される前後の取引に注目。売買注文のタイミングや株数などから、取引の意図を探る。 “怪しい取引”として何度も登場してくる口座は要注意。「ギャンブルと同じで1回うまくいくと、やめられない。繰り返すようになる」(ベテラン審査官)からだ。浮かび上がった口座はデータベースに記録され、証券会社に名義人や取引履歴を照会する審査の対象となる。 2007事務年度(07年7月-08年6月)のインサイダー取引の審査件数は951件で、5年前の約2倍。08事務年度は1月末までに464件がマークされた。  審査結果は、監視委で行政処分を担当する課徴金・開示検査課と、刑事告発を担当する特別調査課に振り分けられる。NHK職員や野村証券のM&A担当社員によるインサイダー取引事件も、審査官の目にとまり、立件に結び付いた。 今年に入り、審査官に強力な“武器”が加わった。1月下旬から稼働を始めた新システム「コンプライアンスWAN(広域通信網)」。証券会社や国内の証券取引所とオンラインで結ばれ、取引データを直接やり取りできるようになった。 従来は、証券会社の担当者が監視委の要請を受けて、取引データを記録したフロッピーディスクを持参していた。現在は格段に作業効率がよくなったという。  証券会社や取引所の売買審査部門との連携も進んでおり、審査課幹部は「さまざまな情報を付き合わせると、不正取引が立体的に浮かび上がってくる。少額な取引でも、こちらには見えていますよ」と話す。 審査官の目とハイテクシステムが融合し、インサイダー取引は「やるだけ損」な違法行為となりつつあるようだ。

個人としては、一部の人の利益になるような不正取引は、根絶してほしいと思う。
それでなくても、最近は、株価が短期的に天井圏に入っているためか、逃げ足のはやい、相場になっている。それも普段は取引のすくない、ボロ株?とされるものが乱高下して、資金がないのかほとんど午前中で終わってしまう。これでは健全な株式市場など日本では夢ですね。

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3月29日、多摩川15.950円、福岡14.550円、大村12.350円万舟的中しました。



2009年4月7日火曜日

救急車やかましい」…消防署に407回の無言電話

救急車やかましい」…消防署に407回の無言電話2009年4月6日(月)17時0分配信 夕刊フジ 昨年8月から12月にかけて407回にわたって福岡市消防局に無言電話をしたとして福岡県警中央署は6日までに、偽計業務妨害の疑いで福岡市の無職男性(37)を逮捕した。消防局は「市民の最後の命綱である119番が通じなくなる事態があってはならず、刑事告発した」とカンカン。逮捕した中央署を直撃した。  -無言電話?  「携帯電話からかけてましたのでプッシュ音のピッピッピッピッっていう音のみでした」  -声は?  「一切ありませんでしたね。最初にかかってきたのは2年前の4月ごろで、そのときは『救急車のサイレンの音がやかましい』という苦情だったそうですが、(その後)無言電話になったようです」  -徐々にエスカレート?  「携帯電話も最初は1本だったのが2本持つようになったようで、1日に多いときで77回。悪質性が目立ってきたので消防も本人と面談し『やめなさい』と指導したようですが、それでも止まなくて警察に相談してきました。警察でも昨年11月に本人と面談し警告して『もうしません』と確約はとっていたんですけどね」  -どんな男  「アパートに一人住まい。近所とのトラブルはいまのところないようです。(電話の相手は)あくまで消防署に向いていたようです」  -あまり聞かない話ですね  「無言電話でこれだけしつこくというのはちょっと珍しいんじゃないかと思いますけど」
個人的には、都会で暮らしていると確かに救急車や消防自動車のサイレンの音は耳ざわりではある。日常的に当然のことと受け止めているが、在宅の幼児や病人には苦痛であろう。市民として生活をするには多少の我慢はやむを得ないが、市民生活に大きな影響が及ばないように工夫を加えていくのも行政のつとめである。いままで慣習になっていることも、柔軟に検討する必要がある。

2009年4月6日月曜日

平均株価大幅続伸でも“5月危機”直面大低迷32社


平均株価大幅続伸でも“5月危機”直面大低迷32社
2009年4月6日(月)10時0分配信 
 2日の株式市場は、平均株価が367円高の8719円まで上昇し、出来高は今年最高、上げ幅も今年3番目を記録した。上げ相場がいつまで続くかは分からないが、新年度に入りマーケットに活況が戻ってきたのは確かだ。 ところが、その波に全く乗れずストップ安をつけた会社が全市場で15社(破綻したパシフィックHD含む)あった。年初来安値を更新した銘柄も45社にのぼっている(別表参照)。「4月から昨年来安値ではなく、文字通り年初来安値に変わりますから、取引時間中のバブル後最安値を更新した昨年10月との比較が終わったとはいえ、これだけの上昇相場の中、ストップ安や年初来安値を更新する会社はかなり危険とみるべきでしょう」(市場関係者) 3月下旬に倒産したアゼル(不動産)の株価は、破産手続きを申請する直前に7円だったが、別表には1円という信じ難い会社もある。市場がノーを突きつけた株価低迷企業は、決算を監査法人が了承しない5月危機にさらされる恐れが高い。「3月危機は去っても、景気が底打ちしている状況ではありませんから危機は続いています。今後はデフレの進行で体力勝負の時代に突入するでしょう。イオンのような巨大スーパーが大幅値下げに踏み切ると、値下げできない一般商店にはボディーブローのように効いてくる。北海道の老舗百貨店の丸井今井も1月に破綻しています。これからは、企業の名前や歴史、規模に関係なく倒産が起きかねません」(東京商工リサーチ情報部の友田信男統括部長) 別表には、倒産の続く不動産のほか老舗企業もチラホラ見られる。業界別では小売り、通信、電気機器の株価低迷が目立つ。 上昇相場の片隅で、5月危機の暗雲が漂っている。【主な年初来安値更新(ストップ安)銘柄(2日)】◇社名/株価◆プロパスト(不動産)/※1,640◆総和地所(不動産)/※2,550◆セイクレスト(不動産)/※690◆RISE(旧ヒューネット、不動産)/※1◆エスビー食品(食品)/788◆マルエツ(小売り)/389◆天満屋ストア(小売り)/799◆ジー・テイスト(小売り)/80◆トラスト・テック(技術者派遣)/※42,600◆リンク・ワン(人材派遣)/※15,400◆アドウェイズ(広告関連)/※58,200◆デュオシステムズ(通信)/※6,200◆ゴンゾ(通信)/※5,940◆サイバーステップ(通信)/※24,600◆環境管理センター(土壌調査)/130◆早稲田アカデミー(進学塾)/682◆オーナンバ(非鉄金属)/210◆日本科学冶金(金属)/132◆妙徳(機械)/95◆オカダアイヨン(機械)/184◆ササクラ(機械)/670◆兼松エンジニアリング(機械)/375◆ユニパルス(電気機器)/298◆原田工業(電気機器)/86◆イクヨ(自動車部品)/82◆ジー・ネットワークス(小売り)/99◆ニッパン(卸売り)/202◆VTホールディングス(小売り)/52◆ホロン(精密)/※6,980◆東日カーライフグループ(小売り)/※131◆ワールド・ロジ(物流)/※8,800◆イチヤ(小売り)/※1(※はストップ安、株価単位円)(日刊ゲンダイ2009年4月3日掲載)